全国に誇るマグロのまち

暖かな気候と黒潮の分流が入る海に恵まれた高知県の最西端、幡多郡「大月町安満地(あまじ)」。年間水温が十五~二十八度と温暖なこの海域はマグロの養殖に適しており、高知県内の養殖クロマグロはそのほとんどが大月町で生産されています。生産量は全国3位を誇り、その味わいは天然と決して遜色ない味わいです。

 

日本人が唸るマグロを

もともとマグロの輸入や販売をしていたキョクヨーマリンファームの代表取締役・澤田考弘さんは、世界的な日本食ブームの影響などから天然マグロの枯渇を懸念し、高知県内では養殖マグロが黎明期だった頃に、「天然に近いマグロを自分たちでつくり、本当に美味しいマグロを日本人に届け続けたい」と2007年にこの地を選び、養殖をスタートさせました。当時、マグロ養殖のノウハウは全く無くゼロからのスタート。日本人が美味しいと思える理想のマグロをつくる為、必死に情報をかき集め、養殖技術の精度を高めることに専念しました。3年後、なんとか出荷までこぎつけ、そのあとも順調に規模を拡大。現在では、年間生産量500トンを超えるまでに成長させ、全国に誇るブランドとして確立させることに成功しました。

漁場管理の重要性

これまで多くの失敗や苦難を乗り越えてきた澤田さんは、「美味しいマグロをつくるには、何よりも漁場管理が大切」と仰います。

マグロ養殖の場合、ひとつの生簀を3年間使うため、毎日ダイバーが生簀に潜り掃除や網の補修などを行います。常に綺麗な状態にしておくことで、生簀内が自然に近い環境となりマグロが健康的にストレスなく育つようになるそう。また、理想の味に近づける為に海の環境にも配慮し独自に研究を重ねて開発した飼料と生魚を配合した餌も使用しています。上品な味わいのトロと、ほんのり甘く旨味の強い赤身をもつ理想形のマグロ『本鮪の極』はこうして完成するのです。

 

『本鮪の極』和食料理

本鮪の極 市松造り

 

『本鮪の極』洋食料理

軽く炙った本鮪の極ガトー仕立て