御畳瀬漁港のどぐろ

海の赤い宝石

高知市浦戸湾に面した漁業が盛んな港町、御畳瀬(みませ)。

ここでは海の赤い宝石とも呼ばれる高級魚「のどぐろ」が水揚げされます。

「のどぐろ」といえば日本海沿岸の島根県や石川県のイメージが強いのですが、実はここ高知でも品質の高いものが獲れます。

漁師だったお父様の背中を見て育ち、中学を卒業してすぐ16歳から漁師の道に進んだ山﨑智史さん。独自に開拓した水質の良い漁場で獲れるのどぐろには、臭みや雑味が全くありません。魚が持つ本来の旨味を直接感じられると地元で好評になり、高知市内の料理人からも非常に高い評価を得ています。上品で甘みの強い脂がたっぷりと乗った御畳瀬ののどぐろ。「刺身にして炙ると本当にうまい」と豪快で漁師らしいおすすめの食べ方を教えてくれました。

 

豊富な海の幸

山﨑さんの船は全国的にも非常に珍しい「かけまわし漁法」を採用。海底付近に生息している魚類や甲殻類を漁獲する方法で、のどぐろ以外にも高足カニなどを含む種類豊富な魚が御畳瀬漁港に水揚げされ、沖ウルメやメヒカリなどは山崎さんの兄、裕正さんが御畳瀬で営む干物屋に卸されます。

「あまり知られてないんですけど、御畳瀬はなんでも獲れるんですよ」と話す山崎さん。高知県内でも、その魅力に気づいている人は少ないのかもしれません。

 

 

親子で獲る

実はこの船、息子さんの雄斗さんも船員として働いており、親子二人三脚で漁に励んでいます。雄斗さんは父である智史さんの働く姿に憧れ、小学生のころから漁師になるのが夢だったそう。「プレッシャーにも負けず、従業員を支える父を見て、こんなかっこいい大人になりたいと思いました。自分にとってプロ野球選手みたいな憧れの存在でした」と当時を振り返ってくれました。

「まずは高知の御畳瀬で高級魚の、のどぐろが獲れることを多くの人に知って欲しい」と山﨑さん親子。高知の魅力を再発見できる食材は城西館からとても身近な場所にありました。

 

『のどぐろ』和食料理

地物のどぐろと本九絵鍋

 

『のどぐろ』洋食料理

カラスミをまとったのどぐろのポワレ 潮江菜添え