鶏の健康を第一に
仁淀川と吉野川が流れ、土佐和紙発祥の地であるいの町で、高知県の地鶏『土佐ジロー』の飼育をする生産者の西雅志さん。
土佐ジローは、高知県原産の天然記念物「土佐地鶏」(オス)と国内在来種の「ロードアイランドレッド」(メス)を交配した品種です。西さんは土佐ジローの健康を第一に考えた飼育法を取り入れ、ストレスがかからない自然に近い環境づくりをなによりも大切にしています。
飼育環境へのこだわり
放し飼いをする放飼場はケージを無くし、山で自由に運動できる環境を作っています。
さらに鶏舎にいれる数を標準より少なくし、土佐ジローがのびのびと育つよう配慮。さらに、人が触れる機会も極力減らし土佐ジローにかかるストレスを最小限に抑えました。これほどまでに徹底して健康的に飼育されている方は土佐ジロー農家さんの中でも稀。
濃厚な卵
実はこの飼育法、運動量が多くエネルギー消費量が多い為自然と産卵量は減ってしまいます。しかし、西さんは「土佐ジローの健康を考えれば、(産む量が)少なくてもいまのやり方が良い」とあくまでも美味しい卵を作る為に土佐ジローにストレスがかかるような飼育方法は選びませんでした。だからこそ貴重であり、人が心から美味しいと思える卵が産まれてくるのでしょう。味の特長を伺うと、「皆さん、『西さんのところは濃厚さが全然違う』って言うてくれます。」と照れながら語ってくださいました。現在は若手の指導などもスタートし、ブランドの継承に力を注いでいます。
●『土佐ジロー』和食料理
●『土佐ジロー』洋食料理